イントロダクション

 

音と光の中にたゆたう、至福の70分。

UAや細野晴臣、ラスマス・シュトルベルグ(エフタークラング)、スティーブン・パステル(ザ・パステルズ)など国内外のアーティストが絶大な信頼を寄せる音楽家、青柳拓次。彼が楽曲とサウンドミキシングを手掛ける本作は、音楽ファンならずとも、心地よく、みずみずしい音の響きに驚くはずだ。

いわゆる音楽だけではない、自然音響や都市のノイズまでもが存在感を発揮し、観る者はいつしか現実と夢が同時に重なりあうような、懐かしい場所に連れて行かれる。過去と未来、音と映像がひびきあい、世代から世代へと思いが交錯する中で、ドキュメンタリーとフィクションの境界は薄れゆく。

あなたは、この映画を観たあと、生まれたばかりの者のように世界へと五感が開かれていくのを感じるだろう。


ストーリー

 

国境も、人種も超えて繋がっていく声の力。

 

ギタリストの祖父と母の元、東京に生まれ育った拓次。自らも音楽家となり、二人の娘を持つ父親となった。

人と自然が分断され、常に変わりゆく近代都市で暮らしながら、311震災を経験。音楽にできることは何かと考え始めた。

 

ヨーロッパでギターを学んだ祖父は、音楽をつかって国境を超えた調和を生み出すことを夢見ていた。

その夢は拓次にも受け継がれ、世界を巡り現地の音楽家達と共に、「サークルボイス」を創りだす。


人々が声をひびかせあう、その時だけに紡ぎ出される平和な世界。それは儚い瞬間のものだが、そこにいる私たちの存在を力強く肯定してくれる。


時に分断も生み出すことのある「コトバ」を越えたところで人々はどのように理解しあうことが出来るのか。

青柳拓次の旅に寄り添いながら、沖縄、東京、ミュンヘン、ライプツィヒ、過去、未来へと旅をする映像と音。

次第にスクリーンには、どこでもない場所がたちあがってくる。


サークルボイスとは?


人々が一つの場所に集い、輪になって、声を重ね合わせる参加型のイベント。音楽家・青柳拓次のファシリテートで、その日だけのアンサンブルを形作ります。老若男女、国籍、思想、宗教は問わず、お互いの声を感じあう平和な時間を

 

 


監督の思い

 

どうすれば世界は平和になるのか

 

3.11震災を経験し、僕の心はいつもある方向を向いています。
「どうすれば世界は平和になるのか。」
「人類が未だ経験したことのない平和とは、いったいどういう状態なのか。」
「そのために、僕はいま、何をすべきなのか。」
僕にとって映画づくりとは、そのための一つの手段にすぎません。独学で始めた映画づくり。制作から上映方法に至るまで、既成概念に捉われず、常に新しい方法や可能性を追い求めています。

『サークルボイス』との出会い

主人公の音楽家・青柳拓次との出会いは前作で映画音楽を依頼したことがきっかけでした。そこで彼が始めた音楽プロジェクト『サークルボイス』について知りました。すばらしい映画音楽のお返しにと作り始めたのが本作でした。
人々の声を使って調和を生み出すというコンセプトに、僕が探し求めている「何か」を感じ、このすばらしいプロジェクトを世界に広めるべきだと強く思いました。僕ならその手助けが出来ると直感しました。
プロジェクトに同行撮影しながら、本格的にシナリオを書き始めました。
自ら声を出し参加することでしか味わえないこのプロジェクトを、どう映画で表現するか?どう世界に広めるか?映画の役割とは?本当に必要なのか?そんな問いを繰り返しながら制作を進めていきました。

映画と呼応する現実世界

今作はできるだけ演出を加えず、実際に起きる出来事に合わせてシナリオや撮影内容を変化させました。そのシナリオに呼応するかのように、青柳拓次の音楽家としての動きやサークルボイスの内容自体も変化していきました。

長期にわたる制作過程で、妻のお腹に第一子を授かりました。娘の誕生に映画づくりは一旦止まりましたが、子育てする時間の中で娘がしっかりと僕を育て、新たなヴィジョンとアイデアを与えてくれました。時間的な焦りを感じるどころか、彼女のおかげで映画に新たな深みが生まれたのです。この映画のテーマの1つ「父と娘の物語」は、作り手である僕自身の物語とも呼応しました。

未来の子どもたちが平和な世界を築けるようにと願いを込めたこの映画は、文字どおり、我が子の誕生によって完成し、育ち、羽ばたいていくのです。

 

 

 


 

キャスト

 

青柳拓次(出演・音楽)

 

音楽家/Circle Voice主催    

1971年、東京生まれ。父は古典楽器店を営み、母は祖父の代から続くクラシックのギタリスト。幼い頃よりクラシックや民族音楽に親しみ、ギター、ピアノ、パーカッション、民謡を学ぶ。1990年にLittle Creaturesでデビュー。以後、Double Famous、ソロの青柳拓次、KAMA AINA名義で多様な音楽性の作品を発表。ダンス、人形劇、演劇の舞台や映画の音楽を作曲し、パリの地下鉄、ミュンヘン、沖縄、シチリア、ハワイ島の音楽家と現地録音盤を制作。他にも、詩、絵本、旅行記の執筆や、旅の写真展を開催するなど、表現活動は多岐にわたる。2013年に沖縄ヤンバルからスタートさせた、声を重ね合わせる参加型のイベント「Circle Voice」は、映画の制作と呼応しながら国内外で開催。2018年、KAMA AINA + Hochzeitskapelleのアルバムが、ドイツ&日本でリリース。ギターと声のみで表現されるソロユニットTakujiを本格始動させた。

 

 

 

小原安正(青柳拓次の祖父)

 

1914年、北海道士別市に生まれる。戦後まもなく、日本人ギタリストとして初めてスペインに留学。1956年にマドリード国立音楽院を卒業。巨匠アンドレス・セゴビア等に師事。その後、日本全国・海外でコンサートを重ね、1965年にはカーネギーホールに出演。長年に渡って日本にクラシックギターを広め続けた功績を讃えられ、1975年に北海道士別市文化賞、1976年にスペイン文化功労勲章を受賞。1990年に永眠。享年76歳。
この映画のシナリオは、彼の著書「ギタリストの余韻(音楽之友社 1988)」を参考にしている。

 

 

 

 

小原聖子(青柳拓次の母)

 

父、小原安正に師事し14歳でデビュー。来日中の巨匠、ナルシソ・イエペスに認められ、17歳の時にイエペスと一緒にスペインに渡る。マドリード音楽院に特別入学。R・S・デ・ラ・マーサ、アンドレス・セゴビア、スペイン三大巨匠に直接学ぶ。その後、多くのギター作品の本邦初演や、海外でも1957年のカーネギーホールでのリサイタルをはじめ、欧米、国内各地でコンサート活動を積極的におこなう。NHK教育テレビの「ギターをひこう」の講師を1978年と1980年につとめ、世界的にみても教える人の少なくなったスペイン伝統奏法を日本に広める活動を行っている。 1975年から東京国際ギターコンクールの審査にかかわり始め、現在は日本ギター連盟副会長としてコンクールを主催している。

 

 

 

マーカス・アーチャー

 

音楽家・プロデューサー。
ドイツのミュンヘンに拠点を置き、ノーツイスト、ラリ・プナ、タイド・ティクルド・トリオ、ホッホツァイツカペレ(Hochzeitskapelle)の中心メンバーとして現在のジャーマン・シーンを牽引する存在。

2017年に青柳拓次をミュンヘンに招き、KAMA AINA + Hochzeitskapelleのアルバムをレコーディング。2019年9月には青柳拓次、テニスコーツと共に日本ツアーを行う。

 

 

 

 

スタッフ

 

田中トシノリ

(プロデューサー・監督・脚本・撮影・編集)

https://www.toshinoritanaka.com/

 

1981 年、広島県福山市生まれ。映画作家、福山大学非常勤講師、NPO法人iD尾道 副代表理事。イギリスへ留学しCavendish College Londonにて映像製作を学び、映画、ドラマ、CM、MV など製作。約3年間過ごした後、2011年11月に帰国し広島県尾道市に移住。長編ドキュメンタリー映画『スーパーローカルヒーロー』(2014)製作・ 監督し、第30回ワルシャワ国際映画祭(ポーランド)出品、カメラジャパンフェスティバル2014(オランダ)オフィシャルセレクションなど、国内外150ヶ所以上で上映。現在も上映が続いている。映像以外にも『オカネイラズ』『YOU THINK 3.11』『iD ONOMICHI FILM FESTIVAL』など、社会に関わる取り組みを企画・主宰。

 

 

 


 

サポーター

 

 

映画を作るための制作費、全国で上映するための配給・宣伝費を、たくさんの方々からご支援いただきました。

 

誠にありがとうございました。

 

制作費ファンディング金額:1,728,000円(2017年〜2018年)

配給・宣伝費ファンディング金額:1,685,000円(2019年)

 

感謝を込めて、以下にお名前を掲載させていただきます。

 

 

[制作費サポーター](順不同)

岡新樹   田中 将賀   ぱんぱかぱん  松浦義和   
吉田多恵子   OSAMU IMAGAWA  小川喜一   黒江春海
土居治   二階堂和美   南智代寛   柳井璃子  安彦恵里香   
石井睦子   飯塚清晴   井口泰宏・安希乃・環太朗   
石川洋子   磯崎 有輔   伊東くにえ   いまいかずみ   
今崎希   上杉 哲夫   埋橋拓次   浦山慈水  大口リイ   
大谷トミエ   柿沼宏嗣  金子恭子   小倉豊史   佐々木和子  
杉田良雄   鈴木庸平  田中萌  田中洋子  徳岡真紀  
徳澄 裕子  中司吉昭  中野千春   服部淳子  林原玉枝   
松田利枝  宮本勝 ・ 正子  宮本 龍征   村夏至   
目黒次郎·恭子  守本桂子   和田敏宏   渡辺幸子
ワタナベヒロミ  村田富美子  鮎澤はる美  岡野英理加   
小野奈津江   小村香織   岸ひさ子   後藤芳枝   小宮市郎
佐藤太一   清田学   手納海   人見庸   平野則之   
平橋紀和 ・ 真代  藤田康祐樹   細川良子   堀田恵理香
三浦類   宮脇慎太郎   村井直美   山本雅世
他、匿名8名





[配給・宣伝費サポーター](順不同)

小川喜一  宇井のどか、新  キスミワコ  石井睦子
林原玉枝  Mitsuru Korezawa  岡田雅美  石川洋子
栗谷真吾  太田治美  猪瀬知順  笹のいえ  石原敏行
松田利枝  芋男爵  柳迫 禅、美和子  堀田敏江
2019.9.25にリトルウィング珈琲に集まった人々
2019.9.30にcelloに集まった人々
プレイズストア タカヤマケイタ  大西貴明  河尻裕作
鈴木庸平  長谷川祐司  是澤泰志  上杉哲夫  
山口直登  岩崎夏子  佐々木和子  YURIPON
サンゾウくん  高野哲成  村上直子  松尾亜伊里  
kyoko  リトルウィング珈琲  福田商店  豊田雅子
渡辺健一  前田光悦  怒木 一義 きみこ  Ryota
しまなみカレールリヲン  竹内かな  岩本忠幸
setomayu  北川陽一  鳴輪裕子  村山太一
松本みのり  萬福寺 高橋道英  後藤芳枝  松本潔  
Masayuki Tanaka  Ayako Yoneya  日塔マキ  恩田はるみ  
三宅善久  牧原秀雄  ホホホ座尾道店コウガメ  cello  栄徳篤
2019.9.29にハチドリ舎に集まった人々
2019.9.27にしまなみカレールリヲンに集まった人々
2019.9.21に本屋ルヌガンガに集まった人々
松浦義和  nozomi.i  ひとみよう  Shintaro Miyawaki  
具志堅陽子  YUKI&TOSHI  國近直明  佐藤 麻美子
でみ  池崎修  山田朝子  向井真珠  中村由紀
Lisa  岩室雄大  せいだえりこ  多田圭希
藝術と生活itonami  Gaku  りんみ  Mari Takagaki
Masumi  Yu Ohtani  吉岡ひろか  中本直子、大介
村夏至  ダイダキョウコ  たろう  山下リサ
野村英司  大住元美登里  小林文枝  青山修也

世良悠、愛美、藍吾  季節のジャムと日々のおやつ cosakuϋ コサクウ

他、匿名5名